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《二人でするトリガーポイント療法》

トリガーポイント療法には、4つの方法があります
(TP=トリガーポイントの略)

・ドクターの行うトリガーポイントブロック
 ( TPに局所麻酔を注射する )
・鍼灸師による、鍼又は灸での刺激
ストレッチ&スプレー
( 筋肉をストレッチした状態でコールドスプレー噴霧 )
虚血圧迫
( 指でつまんだり、押圧してTPを一時的に虚血状態にして、その後のリバウンド反応を利用して血流を改善させる )

ここでは、肩こり・腰痛に関連する筋肉のトリガーポイントと関連痛領域とそれらの解消のために簡単に行える トリガーポイント療法 ( 虚血圧迫法 ) をご紹介します。但し、エクササイズではないのでパートナーが必要です。

【 トリガーポイント療法の基本 】

  1. トリガーポイントは筋の部分的に硬くなったところで、東洋医学で言うところの経穴(ツボ)にあたります。
    最初から強く押さずにソフトに触れて探しましょう。
  2. トリガーポイントは痛覚が過敏になっています。つよく押すと飛び上がるほど痛む場所です。(Jump Sign)
  3. トリガーポイントを押すと関連痛領域に痛みが拡がります。
  4. 固い部分をつまめる所はつまんで、つまめないところは親指で押してください。(我慢できる痛みの範囲で)
  5. 筋肉をはじいたり、グリグリしないでじっと同じ強さで押し続けます。
  6. 通常1分以内で押しているところの痛みと関連痛が感じなくなります。 それで終了するか、さらに少し力を加えて、痛みがなくなるまで押圧を持続します。
  7. 座って、もしくはうつ伏せで寝て行います。


≪ 肩こり編 ≫

肩こりに付随して起こる症状として頭痛や首の痛み、肩甲骨の内側の痛みなどがありますが、これらもトリガーポイントの関連痛であることが多いようです。

肩こりのトリガーポイント

トリガーポイントの図で●印はトリガーポイント、同じ色で色付けされている部分は関連痛領域です。参考にして、お探しください。

僧帽筋





肩がこって頭が痛い場合などはこれらのトリガーポイントが活性化しているときです。コリコリしている場所を探してゆっくり指でつまんだり、親指で押してください。きっと頭のほうに痛みが出ることでしょう。


大・小菱形筋



肩甲挙筋



肩甲骨の間が痛くなるときはこれらの筋のトリガーポイントの活性化によることが多いようです。

僧帽筋・肩甲挙筋のストレッチ

肩を下げ、頭部は引き上げて牽引するようにストレッチして下さい。
受ける人はリラックスして、突っ張り感が少なくなるまで静止してストレッチします。
畳やフローリングに寝て行う場合は、ストレッチする人はひざまづいて行って下さい。



≪ 腰痛編 ≫

ここでは一般に“背筋”といわれる脊柱起立筋などの傍脊柱筋と腰痛のコントロールによく利用される殿筋のトリガーポイント、及び アプローチ法をご紹介します。
注)急性腰痛の炎症期には行わないで下さい。

腰痛のトリガーポイント

傍脊柱筋のトリガーポイントは脊柱に沿って、内・中・外と3つのラインに沿ってあります。



脊柱起立筋内側深筋列




脊柱起立筋外側浅筋列



腰方形筋



内側深筋列のトリガーポイント刺激は真下に、外側浅筋列のトリガーポイント刺激は斜め方向に、腰方形筋などの腰部深部筋のトリガーポイント刺激は横方向に押す感じで行います。
トリガーポイントは上の写真の●印のみならず、背骨から同じ間隔で背骨に沿って並んでいます。圧痛のある場所を探しましょう。
背中の赤いラインは背骨の位置を表しています。


中・大殿筋




腰痛を起こしている時は腰がしっかり伸びず、重心が前方に移動するため、殿部の筋の負担が大きくなり、トリガーポイントを形成しやすくなります。殿筋に活性トリガーポイントができると、それらの関連痛が腰痛を修飾し、さらに痛みが増強します。
そのため、特に殿部に放散する痛みを持つ腰痛の解消に、殿筋のトリガーポイント刺激が用いられます。
※ベッドで行う場合は肘を使い、床や、畳の上では親指を使うとよいでしょう。

最後に、残念ながらパートナーのいない方はこのようなグッズを利用すると良いでしょう。



トリガーポイント療法に関する書籍

 


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