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脊柱管狭窄症による腰痛および下肢痛


 脊柱管狭窄症とは背骨の脊髄が入っている管状のスペース“脊柱管”が変形性脊椎症や腰椎すべり症、椎間板ヘルニア、先天的な椎弓根部の発育不全などが原因で狭くなり、馬尾神経を刺激している状態下図 で、腰部から下肢に放散する痛みが出ます。

 症状は歩いている時など腰を伸ばしている時間が続くと灼熱感を伴う痛みが腰から臀部、足にかけて現れて歩行が困難になり、しゃがんだり、腰を曲げた状態で少し休憩すると治り、再び歩けるようになる(間欠性跛行)という特徴があります。

 症状が強い時は休憩なしでは2,3分間の歩行しか出来なくなることもあり、下肢の知覚異常を伴うことも多々あります。

 間欠性 跛行(はこう) は他に足へ血液を送る動脈が詰まる事動脈閉塞性疾患)によっても起きる障害ですので、その鑑別が重要と言えます。

 対処法として狭窄の著しいものは手術による患部の除圧(圧迫を取り除くこと)がありますが、温熱や牽引などの物理療法による保存療法で緩解する事もあります。

 又、最近の研究では脊柱管狭窄による下肢痛と診断されたものの中に筋・筋膜痛症候群の関連痛であるものが多く存在する可能性があることが示唆されていますので、トリガーポイント療法が奏功する場合もあります。



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